導入事例

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  • DataSpider Servista

リアルタイムに申込み情報を集め、顧客へ自動応答

Yahoo! JAPANグループのデータセンター事業者、IDCフロンティア。同社は2007年、経営分析/売上情報分析をする全社BI基盤を構築するにあたって、多種多様なシステムから情報を変換・集結させるETLツールとして、DataSpiderを導入しました。

さらに2008年には、顧客が追加サービス申し込みや履歴情報収集などを行うカスタマーポータルサイトと、バックエンドの業務システムとを1分単位で自動連携させるEAIシステム開発においても、DataSpiderを採用。顧客が発信した情報をほぼリアルタイムに業務システム側で受け止め、スピーディに対応できる体制づくりに成功して、顧客サービスを大きく進化させました。

株式会社IDCフロンティア

本社東京都新宿区四谷4-29
代表者代表取締役社長 真藤 豊
設立2009年2月2日
URLhttp://www.idcf.jp/

取材日 2011年1月
記載の担当部署は、取材時の組織名です。
記事の内容は、旧アプレッソによる取材時のものとなっております。

課題カスタマーポータルと基幹システムの「リアルタイム」な連携

解決DataSpiderのWebサービスアダプタとメールアダプタで1分刻みの情報収集と顧客応答のEAIシステムを構築

アグレッシブな新サービスの開発・提供に注力

データセンターの専業事業者として最大手のIDCフロンティア。全国9カ所で、高信頼なデータセンターを運営しています。ビジネスの中心は、ネットワークや運用監視も含めたデータセンターサービスとパブリック型クラウドサービスの2本柱。新設分割前の旧会社の設立である1986年から数えると約25年の歴史を重ねてきましたが、2009年、Yahoo! JAPANグループに参加して、現在の社名に変更しました。クラウドコンピューティング時代を迎え、データセンターサービスも大きな転換期にさしかかっています。IDCフロンティアは、SaaS/PaaS/IaaSに代表される高付加価値サービスの開発と提供に積極的に取り組んできました。

ウイングアーク テクノロジーズ株式会社のBIツール「Dr.Sum EA」を導入したのも、経営分析/売上分析の環境を整備して、サービス強化に役立てるのが目的です。従来は、各担当者が表計算ソフトを使って分析をしていましたが、2006年に基幹システムを一新したのを好機として、全社BI環境の整備に取り組んだのです。

Dr.Sum EAへ多種多様なデータを集結させるETLシステム

「お客様のビジネス形態が多様化するなか、常にアグレッシブにサービスを進化させて、設備のみを提供する『箱ものビジネス』からの脱却を目指しています。」と、技術本部 情報システム部 管理システム開発グループ 担当課長の内山大輔氏は語ります。経営分析/売上分析を少ない工数で効率よく行い、分析結果を安全かつ効果的に公開/共用するために選んだツールが、Dr.Sum EAでした。そして、Dr.Sum EAのデータベースへ、受注請求管理システムをはじめとする基幹システム、営業支援システム、社員情報管理システム、さらには、表計算ソフトで管理している売上計画や費用計画のデータを変換し、集結させるETLツールとして採用したのが、DataSpiderです。

「Dr.Sum EA専用ツールではなく、他のさまざまな用途にも利用できる汎用的なデータ連携ツールであることと、開発しやすさで、DataSpiderを選びました。」と内山氏。開発しやすさを重視したのは、同社のサービスメニューは多岐にわたっており、商品マスタは量が膨大で内容も頻繁に変わるため、社内のエンジニアだけで開発・修正を行えることがきわめて重要だったからです。

ETLのしくみは、2007年6月に開発着手し、同年11月に本稼働を始めました。DataSpiderの豊富なアダプタの中から、Dr.Sum EA、SQL Server、Oracle、Webサービス、CSV、Excelなど8種類以上を駆使して、多種多様なデータを集結させるしくみを短期開発したのです。「表計算ソフトを使って個人で分析していたときに一番時間をとられたのは、あちこちのシステムから必要なデータを集めてくる作業でした。その準備作業の手間がなくなり、分析結果を深掘りするほうに力を集中できるようになりました。」と内山氏は語ります。

カスタマーポータルを基幹システムと毎分連携させるEAIシステム

さらに2008年に開発したのが、カスタマーポータルと基幹システムをつなぐEAIのしくみです。同社のカスタマーポータルは、追加サービス/設定変更などの申し込みや必要な情報の入手・問い合わせを、24時間356日、Webを介してできるようにした顧客サービスサイトです。従来はバックエンドの基幹システムにはバッチ処理でデータを取り込んでいましたが、利用の増加に伴って、顧客が入力した情報をほぼリアルタイムで、受注請求管理システムとサービスデスク管理システムへ自動登録するしくみを開発しました。「開発そのものは、すべてWebサービスアダプタで連携できましたし、DataSpiderの分次・日次・月次のスケジュールトリガーを活用して、スムーズに進みました。工夫したのは、可用性を高めるための冗長構成の構築です。」と内山氏。

Dr.Sum向けETLツールは、2台のDataSpiderサーバをコールドスタンバイ構成にしています。トラブル発生時にも30分~1時間で切り替えられるので、社内利用には十分でした。しかしカスタマーポータルは顧客との大事な接点であり、EAIのしくみは「ミッションクリティカルなシステム」に位置付けられます。そこで、別途2台のDataSpiderサーバを用意し、MSCS(Microsoft Cluster Service)でウォームスタンバイ構成のクラスタシステムを構築しました。

「しかも待機系サーバはウォームスタンバイ構成としている為、OSは起動した状態ですが、DataSpiderはすばやく起動できるので、ふだんはサービス停止状態にしてあります。したがって、このEAIシステムでも、DataSpiderは常に1ライセンス扱い。ライセンス費用を節約しながら、1~2分程度のダウンタイムで自動的にフェイルオーバができる高可用性システムを構築することができました。」(内山氏)。EAIシステムは、2008年8月に本稼働を開始。基幹システム上で顧客のオーダを「1分間隔」でキャッチして、スピーディな対応ができるようになりました。

顧客へのメール自動応答もリアルタイム

Dr.Sum EA向けETLシステムでも、カスタマーポータル向けEAIシステムでも、DataSpiderの導入によって、インターフェースの開発工数を大幅に削減することができました。「処理をやり直すときなど、ふだんも気軽にDataSpiderを利用しています。トリガー一覧画面を表示させて、臨機応変に機能を選んで手動実行するのが便利です。」と内山氏。DataSpiderのメールアダプタも活用しています。ETLシステムでは、データ集結の完了を運用管理者へメール通知するとともに、取り込めなかったデータがあればそのログ一覧表を添付する作業までメールアダプタで制御しています。

EAIシステムでは、複数のメール・テンプレートを用意してあり、顧客からの申し込みや問い合わせを受け付けたことを知らせる自動応答メールを発信しています。「社内で完結する最小限の開発工数によって、ほぼリアルタイムでお客様が発信した情報を集め、ほぼリアルタイムでお客様へ応答を送るしくみを作り上げることができました。」と内山氏はDataSpider効果を評価します。IDCフロンティアは今後も、さらに大きな顧客満足を獲得する方策を考案・開発・進化させていきます。

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